オフィスのビジネスフォンの仕組みに欠かせないのが、主装置(PBX)と呼ばれるものです。
主装置(PBX)は、複数の内線、外線を共有し、専用電話機の受発信をコントロールしたり、電話交換機の役割を果たします。
最近では、主装置(PBX)に搭載する機能は多様化し、進化を遂げていますが、ビジネスフォンを導入する際は、この主装置(PBX)についてよく知っておく必要があります。
この記事では、ビジネスフォンの主装置(PBX)の機能や選ぶ時のポイントについて、分かりやすく解説します!
ビジネスフォンの主装置(PBX)とは
ビジネスフォンが家庭用電話機と大きく異なる点は、主装置(PBX)を使う点です。
主装置(PBX)は「Private Branch eXchange」の略で、日本語訳すると「構内(電話)交換機」になりますが、簡単に言うと複数の電話回線を接続して「回線や電話機の割り当てや切り替えを行う装置」のことです。
冒頭でも触れた通り、ビジネスフォンは同時に複数の電話がかかってきても受電することができます。
また、外線だけでなく、直接内線電話番号に電話をかけたり、内線電話同士での通話、転送も自由にできます。
こういった柔軟な対応は、主装置(PBX)があるから可能なのです。
一方、家庭用電話機は基本的に電話機1台に対して1回線しか使えません。
ビジネスフォンが家庭用電話機と大きく異なる点は、主装置(PBX)を利用することで複数の電話機をコントロールし、受発信がスムーズにできるようになることです。
主装置(PBX)は専用電話機以外にも、会社の受付電話機やドアフォン・構内放送・FAXなどもコントロール可能です。
主装置(PBX)は3クラス
ビジネスフォンの主装置(PBX)は、メーカーや機種によって名前や呼び方は異なりますが、大きく分けて3種類になります。接続可能な回線数や台数ごとのランク別になり、S・M・Lの3クラスに分かれます。
Sクラス
Sクラスの主装置(PBX)の電話回線数は4チャンネル(ISDNなら2回線、アナログなら4回線)で、接続可能な電話台数は10台程度です。電話4台までならSクラスで問題ありませんが、将来的にオフィス拡大を計画している、チャンネル数も接続台数も増やしたいという場合は、最初からグレードアップしておくと後々面倒がありません。
Mクラス
MクラスはSサイズに比べ接続可能な専用電話機が一気に増え、主装置(PBX)は電話回線数12チャンネル(ISDNなら6回線、アナログなら12回線)、接続可能な電話台数は30台程度になります。小規模事業者には十分なサイズ感と言えるでしょう。
Lクラス
Lクラスの主装置(PBX)は電話回線数24チャンネル(ISDNなら12回線、アナログなら24回線)です。接続可能な電話台数は80台程度です。Mクラスと比較すると、利用可能な回線数やチャンネル数が圧倒的に多くなるのが分かります。装着できるユニットが多く、拡張性が高いのもポイントの一つです。
主装置(PBX)の耐用年数
ビジネスフォンの主装置(PBX)の法定耐用年数は、新品で購入した場合「6年」と定められています。
ただし、「6年」というのは税法上の資産価値を表す年数になり、6年経過したら壊れてしまうということではなく、法定耐用年数を超えても、トラブルがなければ引き続き使用することは可能です。
実際6年を超えても問題なく使えるケースもありますが、ビジネスフォンの主装置(PBX)は精密機械であり、多くのユニットを搭載していることから、長期間の使用には適切なメンテナンスが必要です。
特に注意しなくてはならないのが、ビジネスフォンが古くなると生産終了をしているものも多く、いざ壊れた時に修理しようと思っても、部品提供が終了していたということも珍しくない点です。
部品が入手できないと修理ができず、そのビジネスフォンを使うことができなくなってしまいます。
法定耐用年数が過ぎてから問題なく使えたとしても、法定耐用年数の期限が近くなったら主装置(PBX)について、一度業者に相談をすることをおすすめします。
主装置(PBX)選びのポイント
1.ビジネスフォンの外線数・利用台数を確認
ビジネスホンの主装置(PBX)は、グレードによって利用できる外線数や電話機の台数が異なります。
まずは必要な電話機の台数を確認して、適切な台数を把握しましょう。
気を付けなくてはならないのは、主装置(PBX)を設置後に電話機を追加する場合、再度設置工事の費用が発生することです。主装置(PBX)の種類によっては、希望する台数を追加が難しいこともあります。
オフィスの将来的な展望も考慮に入れた上で、主装置(PBX)を選ぶことをおすすめします。
2..必要な機能とカスタマイズ
ビジネスフォンの主装置(PBX)はメーカー、製品によって搭載している機能が異なります。
スペックの高いものは多くの機能を搭載していますが、自社に必要ない機能もあるかもしれません。
単にハイスペックということでなく、自社で必要な機能を把握し、適切な製品を選ぶのがベストです。
外線と内線の共有や基本機能だけで良いという場合はシンプルな製品で十分です。
必要な機能を見極めて、業務にフィットする製品を選びましょう。
3.価格
主装置(PBX)単体の価格は、新品購入で1台あたり20万円〜と高額です。
主装置(PBX)につなぐ回線数や電話機端末数に応じて価格は高くなりますが、中古であれば4〜7万円程度とかなり費用を抑えられます。
また、主装置(PBX)は電話機と同じ機種でなければ使用できないため、セットで購入します。
接続する回線数や電話機の数が増えるほど価格も上昇するため、オフィスの規模に合った主装置(PBX)を見極め、自社のニーズに合った商品を探すことが大切です。
まとめ
いかがだったでしょうか。ビジネスフォンの主装置(PBX)の仕組みや機能、選ぶ時のポイントについてお分かり頂けたと思います。
オフィスで使用するビジネスフォンは、回線の振り分けやコントロールが可能な主装置(PBX)が必要です。
主装置(PBX)にはグレードや機能によって価格が上がるため、規模に合った主装置(PBX)を見極め、自社のニーズに合った商品を探すことが必要です。
オフィス電話本舗でもビジネスフォン・主装置(PBX)の購入から設置まで一括で承っております。
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