こんにちは、オフィス電話本舗のMです。
今回はIPA(独立行政法人情報処理推進機構)が発行している広報誌「IPA NEWS」の3月号特集【勝ち組企業の 「iパス」活用術】で出てきた、ITパスポートの概要や活用方法をご紹介します。
ITパスポートとは?
引用元:【ITパスポート試験】iパスとは
上記の説明は、ITパスポートの公式ホームページでされている説明です。
この通り、ITパスポートは全ての社会人や、社会人となる学生に必要なITに関する知識を体形的に学び、それを証明することができる国家試験です。
ITパスポートの出題範囲
ITパスポートと聞くと、パソコンやインターネットなど直接的なIT分野のみが出題範囲だと思われるかもしれません。
しかし、ITパスポートではITをどのように社会で利活用していけばよいのかというもっと広い視点から主題範囲が出されています。
具体的には、以下の3つの分野から出題されます。
1、ストラテジ系(経営全般)
企業活動や法務、経営戦略、システム戦略など、ストラテジ系は経営全般の知識について出題されます。
経営についての決定など直接的な業務は主に経営者が担うことが多いため、知らなくても良いと考える人もいるかもしれません。
しかし、社会に出た場合、必ずこの経営の何かしらに関わって業務をすることになります。
会社に入ればその会社の理念の元に、法律を遵守して業務をし、会社の立てた経営戦略の中のどこかを担っています。
会社や社会の全体像を知ることは、今自分がそのどの部分を担っているかの把握につながり、そこからその中でどう効率よく働くか、また、ITを利活用していくかという考えに発展していきます。
2、マネジメント系(IT管理)
開発技術、プロジェクトマネジメント、サービスマネジメントなど、マネジメント系ではIT管理の知識について出題されます。
開発から運用、監査まで、そしてそのマネジメントという、全体の流れを把握するのに大事な知識です。
3、テクノロジ系(IT技術)
基礎理論、コンピュータシステム、技術要素などIT技術の基礎知識について出題されるのがテクノロジ系です。
現代ではIT活用が一般的になっており、多くの会社でパソコンやタブレットなどIT端末を業務で使用しています。
そのためIT技術の基礎知識は、IT技術分野の人だけが知っていれば良いというわけではなく、今や社会人として知っておくべき知識です。
受験者はどんどん増加している
IT化、DX推進により、ITパスポート試験の受験者数はどんどん増加しています。
令和2年は応募者数146,971人、受験者数131,788人、合格者数77,512人です。
5年前の平成27年度の時点では応募者数80,495人、受験者数73,185人、合格者数34,696人でしたが、わずか5年で応募者数1.8倍、合格者数は2.2倍にもなっています。
それだけ社会に浸透し、必要とされている資格だといえます。
ITパスポート活用方法
ITパスポートを自分が取得した場合、社員が取得した場合、どんなメリットがあり、どのように活用すればよいのでしょうか。
ここではIPA NEWS 3月号の特集や、ITパスポート試験のホームページを参考に内容をピックアップしてご紹介いたします。
詳しくはIPA NEWS 3月号やITパスポート試験のホームページをご覧ください。
IPA NEWS 3月号
【ITパスポート試験】活用事例
外部委託しているシステムの見直しによるコスト削減
企業で使用しているシステムを外部委託している場合、それを見直すことによってコスト削減につながる可能性があります。
もちろんITパスポート試験の知識だけではシステムを作ったりメンテナンスをしたりすることまではできません。
しかし、システムについて何もわからないまま外部の企業に委託し、どこにどんな費用が掛かっているのかがわからない、という状況があればそれを改善することができます。
社内に必要なシステムの機能や方向性については社内で考え、必要な部分を外部の企業と一緒に行っていくことで、無駄のないシステム開発・運用ができ、コスト削減につながります。
顧客対応の満足度向上と効率化の両立
ネットショップ、ネットからの問い合わせ、SNSなど、顧客対応については、多くの企業がデジタルによるコミュニケーションが増えてきています。
また、実店舗や電話対応するお客様でも、デジタルを活用していたり、デジタルを活用された方がより良い対応ができるためご利用をおすすめするという場合があります。
そのため、顧客対応には顧客や自社の商品についての知識と、ITリテラシーを兼ね備えることが必須事項になりつつあります。
このITリテラシーを体系的に学ぶことができるのがITパスポートです。
企業のDX推進
DXとは、以下のように定義されています。
引用元:経済産業省:デジタルトランスフォーメーションを推進するための ガイドライン (DX 推進ガイドライン)
つまり、DXはただ業務にITを導入するだけでなく、組織全体でITを用いながら顧客や社会のニーズに応え、変革していくことです。
ITパスポート試験を受け、社員のITリテラシーが向上する事で、組織全体のITリテラシーの底上げとなりDX推進につながります。
DX推進については「DX推進に必要なのは、外部変化をリスクではなくチャンスととらえる視点!」でも詳しくご紹介しておりますのでぜひご覧ください。
ITパスポートを取得するためには
では実際にITパスポートを取得するためにはどうしたら良いのでしょうか。
受験時期
試験は、随時実施されており、インターネットで3カ月前から申し込みが可能です。
都合の良い試験日時・会場を選択して受験することができます。
また、企業などで多人数が一斉受験する場合、試験日や試験会場の座席数の増設なども対応してもらえる場合があります。
【ITパスポート試験】多人数による一斉受験をお考えの方へ
勉強方法
ITパスポートは公式ホームページで試験範囲や過去問題を見ることができます。
また、様々な書籍も出ているため、自分に合った参考書や問題ごを購入し勉強する事も可能です。
必要な勉強時間については、情報処理などの基礎知識がある人で100時間、基礎知識がない場合は200時間を目安と一般的に言われていますが、やはり人によって違います。
一度参考書を見てみて、どの分量や内容量かを自分で確かめてみて期間を計算すると良いでしょう。
時代に合った資格を取得することで、必要な知識の獲得とその証明に
ITパスポート試験は、組織全体でDX推進していく中で社員のITリテラシーを向上させるのに丁度良い資格だと言えます。
必要な知識の獲得とその証明に、そしてその知識を業務に利活用していくために、ITパスポートの取得を検討してみてはいかがでしょうか?