IP-PBXとは
IP-PBXとは(Internet Protocol Private Branch Exchange)の略で、インターネット回線を活用したPBX(主装置)、いわゆるビジネス向け電話システムのことです。
通常のPBX(主装置)は回線工事が必要ですが、IP-PBXは電話線の代わりにインターネット回線を用いて電話網を構築するため、固定の電話回線を引く必要がありません。
LAN(Local Area Network)を介在して外線電話・内線電話に繋げることができるため、工事などの手間が少なく、通話料や導入コストの低さなどもあり、近年シェアが高くなっています。
では、IP-PBXを取り入れることで、実際にどのようなメリットがあるのでしょうか?
メリットだけでなく、デメリットやビジネスフォンとの違いについても解説して行きます。
IP-PBXの特徴:1.コストカットが可能!
一般的なビジネスフォンで使用されるPBX(主装置)は工事が必要ですが、IP-PBXはLAN環境さえあれば、電話回線がなくても導入できます。
つまり、電話回線の配線コストや工事費用がかかりません。
また、インターネットを経由して通話ができるため、拠点間で電話をかける場合も通話料金が発生しません。
導入初期費用だけでなく、月々の維持費用のコスト削減もできるのがIP-PBXの最大のメリットでしょう。
IP-PBXの特徴:2.スマートフォンの内線化が可能!
IP-PBXの場合、インターネット環境さえあれば従来のビジネスフォンやPBX(主装置)を各拠点に設置する必要がありません。電話機がなくても社員のスマートフォンを内線化し、外線を振り分けることが可能です。
たとえば外出中の社員のスマートフォンにかかってきた外線を飛ばしたり、テレワークで働く在宅の社員が電話対応を行ったり、フレキシブルな使い方ができます。
IP-PBXの特徴:3.パソコンとの連携が可能!
IP-PBXを社内LANに接続することで、業務用のパソコンと連携させることも可能です。
たとえば顧客データとの連携や社内で必要な電話機能を拡張したり、コールセンター業務で必要な着信の振り分け機能や、通話録音を録音してパソコンに保存するなどのカスタマイズも容易にできます。
IP-PBXの特徴:4.設置は1拠点で完了!
ビジネスフォンを複数拠点に導入する場合、各拠点にPBX(主装置)を設置し、それぞれの拠点で個別に構築する必要がありましたが、IP-PBXであれば、1ヵ所の拠点にPBX(主装置)を設置するだけで、複数の拠点をネットワークにつなぐことができます。
LANと通話用の端末を用意するだけで、簡単に社内の連絡ネットワークを構築することが可能です。
IP-PBX製品の導入ポイント
IP-PBXの優れた特徴について紹介させて頂きましたが、導入する際のポイントについても見ていきましょう。
-初期費用・運用コストの確認
電話回線を使用した通常のビジネスフォン導入に比べ低価格とはいえ、IP-PBXの導入時にも初期費用が発生します。また、自社内にシステムを構築するため、保守・運用も自社で行う必要があります。
事前に初期費用や運用コストについて確認することも大事です。
-システムの許容量と自社の通話量のバランス
IP-PBXはインターネット回線を使用しているため、許容量を超える通話を行った場合、通話が途切れたりノイズが発生したり、通話品質が保てなくなる可能性が出てきます。
使用するシステムの許容量に対して、自社の通話量が見合っているか、事前に確認しましょう。
-自社に必要な機能をチェック
IP-PBXのシステムには、内線や転送機能をはじめ、パソコン提携機能や通話履歴・録音機能などが備わっていますが、使用するシステムによって使える機能は異なります。
たとえば、コールセンターなど電話システムの構築が必要であれば、多くの機能が求められるかも知れませんが、小規模オフィスでコスト削減のために導入するのであれば、最低限の機能でも十分でしょう。
自社の電話にどんな機能が必要か導入前にチェックすることで、最適なIP-PBXを選ぶことができます。
-停電対策について
多くのメリットがあるIP-PBXですが、長時間停電すると機能が停止してしまう特性があります。
停電対策として、自社に予備発電機を導入したり、スマートフォンを使って発信する方法もあります。
IP-PBXの導入と並行して、機能が停止した際の対策を検討しておくと良いでしょう。
まとめ
IP-PBXは容易に導入可能で、初期費用や運用コストを削減することができます。
パソコンやスマホと連携による着信の振り分けや録音などの高い機能性から、より便利で実用的な電話システムを構築できます。
機種によって使える機能や性能が異なるため、各社製品のカタログなどで詳細を比較して選ぶと良いでしょう。
何を選んだら良いか分からない、詳細について知りたいという方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。
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