こんにちは、オフィス電話本舗のMです。
最近はスマートフォンや携帯電話の普及が進み、自宅に固定電話を設置する人が減ってきています。
そのため、電話加入権という言葉を聞いたことがない方もいるのではないでしょうか。
電話加入権とは、固定電話を設置する際に必要になる場合がある権利です。
今回はそんな電話加入権について、また、ビジネスフォンと電話加入権の関係について解説します!
電話加入権とは?
電話加入権とは、契約をして加入電話の提供を受けられる権利のことです。
電話加入権はNTT東日本、又はNTT西日本に料金を支払うことで得ることができます。
しかし、電話加入権としてNTT東日本・NTT西日本から販売されているわけではありません。
支払う費用の名称は「施設設置負担金」です。
これは、NTT東日本・NTT西日本が、回線設備の建設費用の一部を加入者に負担してもらうために設けている料金です。
施設設置負担金は、以前72,000円(税抜)でしたが、見直しされ、2005年3月1日から36,000円(税抜)となっています。
電話加入時に、この施設設置負担金を支払うことで電話を使用することができるようになるため、この施設設置負担金を支払うことを、「電話加入権を購入する」と一般的に認識されています。
施設設置負担金について詳しくは以下のページをご覧ください。
NTT東日本:施設設置負担金について(※2004年11月5日公表の資料を一部修正)
電話加入権は回線ごとの購入となります。
そのため、もしビジネスフォンで電話加入権が必要な外線を複数契約する場合、回線数に合わせて電話加入権を購入する必要があります。
電話加入権の購入後の取り扱いについて
電話加入権は、基本的にはずっと使用することができます。
電話加入権をもっていると、事務所の移転など電話の設置場所を変えた際、新たに施設設置負担金を払わずに設置することができます。(工事費は別に必要となります)
電話回線を使わなくなり月額料金を支払いたくない場合には、解約するか、休止するか、譲渡・売却するかを選ぶ必要があります。
解約
解約する場合、電話加入権は放棄することになります。
支払った費用の返金はなく、また使用したい場合には再度電話加入権を購入しなおす必要があります。
休止
休止の場合、手続きは必要ですが、電話料金の月額料金は支払わなくて済み、電話加入権もそのまま持ち続けることができます。
利用休止期間は原則5年となっています。
利用休止期間の延長手続きや、再利用手続きをすれば問題ありませんが、何も手続きをすることなく休止工事日から10年経過すると、自動解約となります。
自動解約の場合であっても、施設設置負担金は返金されません。
譲渡・売却・相続
電話加入権は相続、譲渡、売却が可能です。
所有者が亡くなった場合は相続することもできます。
売買は時々ネットオークションでも行われていますが、リスクもある為、専門の業者にお願いすることをおすすめします。
しかし、最近は施設設置負担金が値下がりしたことや、電話加入権を購入したい人が減っており、どんどん買取価格は値下がりし、取り扱う業者も少なくなってきています。
電話加入権の仕訳・会計処理
電話加入権は会計処理をする場合、無形固定資産として処理することになります。
無形固定資産であるため、減価償却資産と違い、少額であったとしても経費として処理することができません。
勘定科目は電話加入権となり、工事費用も含めたものが取得価額となります。
例:施設設置負担金と契約金や工事費などを含めた額が△円(外税)かかり、それを現金で支払った場合
借方 | 貸方 |
電話加入権 △円 | 現金 △×1.1円 |
仮払消費税等 △×0.1円 |
例:電話加入権を売却した場合
借方 | 貸方 |
現金 □円 | 電話加入権 △円 |
固定資産売却損 △-□円 |
例:電話加入権を解約、自動解約した場合
電話加入権を解約した、もしくは自動解約された場合には経費として処理することができます。
借方 | 貸方 |
固定資産除去損 △円 | 電話加入権 △円 |
ビジネスフォンの場合に電話加入権は必須なのか
固定電話に加入する際に必要な電話加入権ですが、ビジネスフォンを導入する際に絶対に必要になるというわけではありません。
電話加入権不要の回線サービスもあります。(家庭用固定電話も同様に、回線によっては電話加入権が不要です)
電話加入権はNTT東日本・NTT西日本の電話回線を使用する時にかかる費用です。
そのため、ひかり回線(IP回線)を使用する場合には、電話加入権が不要となります。
回線の違いについては「アナログ回線?光回線?ビジネスフォンに収容できる回線(使える回線)とは?」の記事で詳しく説明しておりますのでご覧ください。
また、NTT東日本・NTT西日本の回線でも、「ライトプラン」という電話加入権が必要ないプランもあり、こちらのプランの利用者も多くなってきています。
(電話加入権がない分、月額使用料が少し高くなっています)
電話加入権不要!ビジネスフォンにおすすめの回線
電話加入権がいらない、ビジネスフォンにおすすめの回線をご紹介します。
①スマートひかり
一つ目のおすすめが、フォーバルテレコムのスマートひかりという法人向けIP電話サービスです。
ひかり回線のメリットである全国一律の通話料金に加え、携帯への通話もキャリア問わず一律となっているため、どこにかけるのか気にせずに電話を使用できます。
料金体系も、電話基本料金・インターネット接続回線・プロバイダー料金が一本化しており、非常にわかりやすいというメリットがあります。
一般的なひかり回線のデメリットと言われているのが以下の3つです。
- 110番など緊急通話が使えない
- 通信が不安定になる
- 電話番号が引き継げない
しかし、スマートひかりは緊急通話が可能、電話番号の引継ぎが可能、さらに、万が一光回線に障害があった時には、着信した電話を設定してある他の固定電話や携帯電話などに転送する機能もあり安心です。
②CooVo
2つ目のおすすめが、CooVoです。
CooVoもひかり回線を使用したIP電話サービスのため、電話加入権は必要ありません。
CooVoは業界初のIPv6 IPoE方式IP電話サービスです。
IPoE方式とは、インターネットへの接続方法で、利用者の多い時間帯でも安定して快適な速度、高い安全性で接続することができる方法です。
IPv6、IPoEについて詳しくは「快適に使えるIPv6とは?お得な利用方法もご紹介!」をご覧ください。
業界初の通信・接続方法のサービスと聞くと料金が高そうなイメージがありますが、CooVoは基本料金が2,800円(ISmartひかりセット割引適用時)という安さです。
しかも、以下の3つのオプションが無料なため、現在お使いの回線より安くなる場合があります。
- 着信転送
- 自動迂回着信機能
万が一停電や主装置の故障等があった時に、自動で予め設定された番号に転送することを自動迂回着信機能といいます。 - 加入者間無料通話
拠点や店舗などはもちろん、取引先を含めて、CooVoを利用している間同士の通話は無料です。
電話加入権について知って、自社に合った回線の選択を
電話加入権とは、NTT東日本・NTT西日本で電話回線を使用する際に必要となる施設設置負担金を支払うことで得られる、契約して加入電話の提供を受けられる権利です。
しかし他社の回線・ひかり回線を使用する場合は購入する必要はなく、NTT東日本・NTT西日本でも電話加入権の購入が必要のないプランが選択できるため、必須ではありません。
ぜひ自社に合った回線の選択をして、効率よく、低コストでビジネスフォンを導入しましょう。
回線選びに悩んだら、お気軽にオフィス電話本舗までご相談ください。