電話業務のテレワーク対応や電話環境の見直しや効率化のために、従来のビジネスフォンに替わってクラウドPBXを導入している企業は少なくありません。
クラウドPBXはインターネット環境があれば、どこにいても個人のスマートフォンを使って会社の電話対応ができる非常に便利なシステムです。
導入費用が安く、スマートフォンやタブレットなどさまざまな端末で通話ができるなどのメリットがありますが、デメリットや注意点もあります。
この記事では、クラウドPBX導入を検討されている方に向けて、クラウドPBXの仕組みや導入するメリットとデメリット、注意点について解説します。
クラウドPBXとは
従来のビジネスフォンは、オフィス内に主装置(PBX)を設置する必要があるため、主装置(PBX)本体の費用から設置工事費、電話配線工事費、メンテナンス費用などのコストがかかっていました。
対してクラウドPBXは、従来型ビジネスフォンとは異なり、クラウド上のサーバーシステムが主装置(PBX)の役割を担います。
クラウド上の主装置(PBX)を利用するため、インターネット回線さえあれば、世界中どこにいても会社の電話番号で受発信や内線通話ができる便利なサービスです。
従来型ビジネスフォンのようにオフィスに主装置(PBX)を設置する必要もなく、機器の購入費や工事費、メンテナンス費用などもかからないため、大幅なコストカットが実現できるようになりました。
なぜクラウドPBXなのか 導入のメリットは?
クラウドPBXを導入することによって、実際にどのようなメリットが得られるか、具体的に見て行きましょう。
-導入費用・通話料金のコスト削減ができる
従来型ビジネスフォンの場合、電話機5台で約50万円~(機器購入費、工事費含む)の導入費用がかかりますが、クラウドPBXは従来型ビジネスフォンのような機器購入費用や工事費などが必要ないため、導入コストを平均80%以上削減できます。
月々の通話料金も、NTTの固定電話やIP電話に比べると、約10%~25%低く抑えることができます。
-どこにいても会社の電話番号で対応が可能
主装置(PBX)を設置したオフィスからしか通話ができない従来型ビジネスフォンとは異なり、クラウドPBXなら社内はもちろん、外出先や自宅にいても、インターネット環境とスマートフォンなどの端末にアプリをいれておけば、会社の番号で通話できます。
従来型ビジネスフォンのように、必ずオフィスに誰かいる必要はありません。
外出中の社員に外線がかかってきても、まるで同じ社内にいるように内線の取り次ぎができるため、世界中どこにいてもオフィスにいるのと同様のビジネス対応が可能です。
-電話番号を変えなくて良い
従来型ビジネスフォンの場合は、オフィス移転時に電話番号を変える必要があり、以前の電話番号が使えないことで顧客対応に不便が出ることがありました。
その点クラウドPBXは、市外局番(03等)、050、0080、0120等のNTTから取得した番号をそのまま利用できるため、オフィス移転などで局番が変わった場合も従来の番号のままスムーズに業務を行うことができます。
-端末を自由に選べる
クラウドPBXであれば、ビジネスフォンをはじめ、スマートフォンやPCなど、さまざまな端末での通話が可能です。
オフィスではビジネスフォン、外出先ではスマートフォン、コールセンターならPCなど、自由自在に使い分けることができます。
-離れていても無料で内線通話ができる
クラウドPBXのもう一つの魅力は、離れた拠点間や社員同士で無料で内線通話ができることでしょう。
オフィスや外出先、自宅にいる社員同士だけではなく、本社と全国・海外支店など、離れた拠点間でも無料で内線通話ができるため、多くの拠点を持つ企業にも最適です。
クラウドPBXのデメリットと注意点
このように多くのメリットがあるクラウドPBXですが、デメリットも把握しておく必要があります。
検討する際の注意点についても見て行きましょう。
-通信環境により通信品質(音質)が落ちることも
クラウドPBXはインターネット回線を活用するため、インターネットの通信環境によっては音質の低下やノイズなどのトラブルが起こる可能性があります。
音質についてはメーカー(サービス提供会社)によっても差がみられるため、品質や通信速度に定評があるベンダーを選ぶようにするようにしましょう。
-希望の電話番号を利用できない、引き継げない場合がある
クラウドPBXによって利用できる電話番号は異なります。「今の代表番号を引き続き利用したい」「市外局番を利用したい」と思っても、できない場合があります。
また、サービスによっては現在の電話番号を引き継げないこともあります。
電話番号を引き継ぎたいという場合は、まずはベンダーに問い合わせて確認しましょう。
-新たに機器の設置や回線契約が必要なケースも
完全クラウド型の場合は、インターネット環境さえあれば契約後すぐに利用できますが、機器設置型の場合、アダプターやIP-PBX(クラウド接続できる主装置)の設置が必要になります。
機器設置型の場合は「光回線」と「ひかり電話」の契約も必要ですが、完全クラウド型と比較すると、通話品質が優れている傾向にあります。
価格よりも品質を重視するなら、機器設置型のクラウドPBXがおすすめです。
まとめ
クラウドPBXの仕組みやメリット・デメリット、導入する際の注意点について解説しました。
これからクラウドPBXの導入を検討されている方は、参考にして頂ければ幸いです。
自社にはビジネスフォンとクラウドPBXのどちらが最適かわからない、クラウドPBXの導入方法について知りたいという方は、ぜひお気軽にお問い合わせください!
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