「2024年から固定電話のサービスが終了」というニュースを耳にした方もいるのではないでしょうか。
結論から申しますと、固定電話は引き続き利用することができます。
正確には固定電話が廃止になるのではなく、固定電話の通信網が、メタル回線からIP網に切り替わり、固定電話に利用されている「PSTN」と呼ばれる公衆交換電話網が、2024年1月から順次IP網へと切り替わっています。
こうした切り替えが行われる理由には、設備の老朽化や固定電話サービスの利用の減少が背景にあります。
2024年からIP網に切り替わることによって、NTT東日本・西日本では現状の距離や時間帯に応じた通話料金から、固定電話同士であれば、一律3分 9.35円にすることを発表しています。
IP網に移行された固定電話のシステムについて、また、ビジネスフォンへの影響や終了するサービスや今後どのように運用して行けば良いか、わかりやすく解説していきます。
IP網への切替えにより、全国一律のシンプルな料金体系へ
IP網の切り替えによって大きく変わるのは、料金体系でしょう。
固定電話の通話料金が、従来の全国の区域に分けて設定されている「区域内通話」の他、距離によって変更する料金体系から、2024年1月以降は全国一律の料金設定へと変更されます。
<2024年からの固定電話通話料金>
固定電話から固定電話:3分 9.35円(全国一律)
固定電話から携帯電話:1分 17.6円
<2024年からの公衆電話通話料金>
公衆電話から固定電話:10円 56秒(全国一律)
公衆電話から携帯電話:10円 15.5秒
終了するサービスも
IP網の切り替えにより、料金面ではメリットがある反面、一部のサービスが終了になります。
多くの機能は代替手段や、サービス自体が電話機に備わっているなど、業務に大きな支障が出ることは少ないと考えられますが、高頻度で使用している機能やサービスがあれば、代替サービスを探す必要があるでしょう。
提供を継続するサービス
・公衆電話
・緊急通報:110(警察)118(海上保安)119(消防)
・117(時報)
・177(天気予報)
・104(全国の電話番号案内)
・115(電報)
・ナンバー・ディスプレイ
・ナンバー・リクエスト
・迷惑電話おことわりサービス
・キャッチホン
・ボイスワープ
・ボイスワープセレクト
・フリーアクセス
・#ダイヤル外部リンク
・代表番号取扱いサービス
・ダイヤルイン
・硬貨収納等信号送出機能(ピンク電話) 等
提供を終了するサービス
・INSネット(ディジタル通信モード)
・ビル電話
・着信用電話
・支店代行電話
・有線放送電話接続電話
・短縮ダイヤル
・キャッチホン・ディスプレイ
・ナンバー・アナウンス
・でんわばん
・トーキー案内
・発着信専用機能
・ノーリンギング通信
・二重番号サービス
・トリオホン
・なりわけサービス
・114(お話中調べ)
・空いたらお知らせ159
・ナンバーお知らせ136
ビジネスフォンの交換は必要?
気になるのは、2024年1月からIP網に切り替わることによってビジネスフォンの交換は必要か?ということだと思いますが、IP網に切り替わってからも契約中の電話番号は変わらず、現在使用している電話機をそのまま利用することができます。
したがって、切り替えに伴いビジネスフォンを交換する必要はないので、安心しましょう。
工事や手続きが発生することもないのですが、上述の通り終了するサービスもあります。
業務に支障が出ないよう、自社でよく使用する機能について確認しておくと安心です。
※NTT東日本・西日本からも注意喚起が出ておりますが、IP網移行に便乗した悪質な販売行為に注意しましょう。
ビジネスフォンをもっと便利に!「クラウドPBX」
IP網に切り替わってもビジネスフォン交換や手続きの必要はなく、料金が一律になることで特に長距離通話が利用しやすくなることがわかりました。
さらに固定電話を便利に活用したい方には「クラウドPBX」がおすすめです。
クラウドPBXとは、オフィスにある主装置(PBX:Private Branch Exchange)をクラウド化したもので、インターネット上で通話環境が構築できるため、物理的な電話機や配線が不要です。
メリットとしては、電話機や配線が不要なため、導入時のコストやランニングコストを抑えられます。また、固定電話ではなくアプリで利用することができるため、インターネット環境があればパソコンやスマホなどさまざまなデバイスで利用できるのが特徴です。
「クラウドPBX」についてもっと知りたい方は、ぜひこちらの記事も読んでみてください。
まとめ
固定電話のサービス終了や、これに伴うビジネスフォンの対策について解説しました。
ビジネスフォン交換の必要はなく、工事や手続きが発生することもありませんが、終了するサービスについては注意が必要です。
終了・継続するサービスと自社でよく使う機能を参照してみてください。
自社で使用しているビジネスフォンに不安がある、入れ替えを検討している、クラウドPBXの導入を検討されているという方は、ぜひオフィス電話本舗までお気軽にお問い合わせください。
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