こんにちは、オフィス電話本舗Mです。
ビジネスフォン選びの際、メーカーのシェアや、市場動向などを参考にしたいという方も多いかと思います。
今回はそんなビジネスフォンのシェアや市場動向などをご紹介します。
ビジネスフォンメーカーのシェア
ビジネスフォンにはNTTやNEC、SAXA、HITACHIなど様々な販売、製造を行っているメーカーがあります。
ビジネスフォン市場における具体的なシェアの数字を示す調査データの公開などは現在されていません。
しかし、流通量や販売数、お客様のご使用されているご様子などから、NTTが一番高く、次いでSAXA、NECが高い印象を受けます。
例えばamazonでビジネスフォンをメーカー別に調べてみると、以下の件数になることからもNTTの流通量の多さがわかります。(検索件数には多機能電話機だけでなく、コードレスや部品なども含みます)
- NTT 205件
- NEC 67件
- SAXA 35件
- 岩通 44件
- HITACHI 64件
シェアが高く流通量が多いと、増設や修理など中古製品を購入したい時に手に入りやすいというメリットがあります。特にNTTは流通量が多く、中古市場にも多く出回っています。
ただし、メーカーごとのシェアをビジネスフォン選びに活かすためには、2点注意しておくべきことがあります。
シェアが高いメーカーのビジネスフォンが、自社に合っているとは限らない
1点目に注意すべき点は、シェアの高いメーカーのビジネスフォンが、必ずしも自社に合っているとは限らないということです。
もちろんシェアが高いということはそれだけ実績があり、また中古市場に流れる数も多く増設や修理がしやすいというメリットもあります。
しかし、ビジネスフォンはメーカーごとに特徴があり、得意な機能などが異なるため、シェアが高いものが自社に合っているとは限りません。
例えば、NECとNAKAYOを比べると、NECの方がシェアは高いです。
しかし、もし導入したいのが小〜中規模の介護施設、高齢者施設の場合、NECよりもナースコールやPHSなどのシステム構築が得意なNAKAYOの方をおすすめすることがあります。
NECはコールセンターに向いている機能が揃っており、多くの台数が接続できるPBX(主装置)のタイプを展開しているなど、大規模コールセンターに向いているメーカーです。
つまり、シェアだけで判断せず、導入の際には自社に合っているかどうかで判断する必要があります。
各メーカーの特徴については『ビジネスフォンの選び方!各メーカーの特徴を解説!』の記事でご紹介していますのでこちらをご覧いただくか、お気軽にオフィス電話本舗までご相談ください。
販売元と製造元は異なる場合がある
2点目に注意すべき点は、ビジネスフォンには販売元と製造元が異なる場合があるということです。
これは、OEMという仕組みを利用しているからです。
OEMとは、販売している企業と別の会社が商品を製造することを指します。これにより、販売する企業は営業に力を入れることができ、製造する企業は安定した販売先の確保ができるため双方にメリットのある仕組みです。
例えば、NTTのビジネスフォンの一部の製造元はSAXA、HITACHIのビジネスフォンの一部の製造元はNAKAYOとなっています。
つまり、シェアの小さいメーカーだから信用できないというわけではなく、シェアは小さくても販売経路が異なっているだけで、ビジネスフォンの性能としては信頼、実績のあるメーカーというケースがあるということです。
OEMについては『Panasonic(パナソニック)がビジネスフォンから撤退!?今使っているビジネスフォンはどうすればいいの?』の記事でご紹介していますので、詳しく知りたい方はぜひご覧ください。
IP-PBX、クラウドPBXのシェアと、ビジネスフォンの市場動向
ビジネスフォンには外線と内線を接続するPBX(主装置)という機械があります。
PBXには大きく分けて以下の3種類があります。
- PBX…電話回線を利用しているもの
- IP-PBX…インターネット回線(IP回線やひかり回線など)を利用しているもの
- クラウドPBX…インターネット回線を利用し、企業のオフィスや敷地内にPBXを設置するのではなく、クラウド上のPBXを利用しているもの
このPBXの種類は通信事業者選びや導入費用に大きく影響するため、導入時にどのPBXを利用するかというのは大事な選択です。
以前は電話回線を利用したPBXが主流でしたが、インターネット回線の普及により、現在ではIP-PBXが主流となっています。
IP-PBXやクラウドPBXのシェアについて具体的な数字を示す調査データなどは公開されていません。しかし、通信機器の市場動向については、以下のようなデータが示されています。
一般社団法人 情報通信ネットワーク産業協会(以下、CIAJ)が発刊した「通信機器中期需要予測[2021年度~2026年度]」によりますと、ビジネスフォンを含むビジネス関連機器の需要総額は2020年から比べて2021年では3.3%減とされています。
新型コロナ禍のワークスタイルの変革や、半導体右側の影響を受ける機種もあり、今後も減少傾向が続くとの見込みです。
左表引用元:通信機器中期需要予測[2021年度~2026年度]
一方で、この予測では通信機器を中心としたハードウェア面の進化、動向だけでなく、今後は技術面やクラウド化・仮想化等のソフトウェア面の変化を対象としていく必要があるとしています。
ビジネスフォンにおいても、インターネット回線を利用したIP-PBXや、クラウドPBXなどクラウド化、スマホの内線化などが進んでおり、今後はこの動向について今まで以上に注目されていきそうです。
ただし、とにかくクラウド化することが良いという訳ではありません。IP-PBX、クラウドPBXそれぞれメリットデメリットがあり、クラウドPBXではサービスを提供する企業によってもメリットデメリットが異なります。
このメリットデメリットを正しく知ったうえで、自社に合ったものを選ぶことが重要です。
IP-PBX、クラウドPBXについて詳しくは、『ビジネスフォンを利用してテレワーク推進!【IP-PBX、クラウドPBX、どこでもホンとは?】』の記事もご覧ください。
業務の携帯電話利用、私用?社用?
ITmedia エンタープライズの調査では、勤務先の通話、通信手段に携帯電話を利用している人が過半数いるものの、その料金負担は3/4以上が自己負担しているという結果が出たそうです。
データ参照元:仕事の電話も携帯からが過半数~アイシェア調査 – ITmedia エンタープライズ
自席以外でも外出先でも利用でき、操作もしやすく、携帯電話が便利なことは疑いようがありません。
しかし、会社で社員全員に携帯電話を貸与するとなると、携帯電話機の代金や通信料金などが大きなハードルとなります。
そんな中増えているのが、ビジネスフォンとして、もしくはビジネスフォンの内線としてスマートフォンを利用するケースです。
自社でも導入したい場合には、SAXA PLATIA ⅢのMLiner、どこでもホンなどがおすすめです。例えば、どこでもホンならビジネスフォンの機能をスマホが備えているため、固定の電話機を導入せずどこでもホンの導入だけをすればよいため費用負担を減らすことができます。
どこでもホンについて詳しくはこちらのページをご覧ください。
私用携帯電話を業務に利用していると、情報漏洩のリスクが高くなったり、プライベートの時間と分けることが難しくなったりというデメリットがあります。業務上携帯電話の利用が必要な場合には、社用のスマホ導入がおすすめです。
シェア、市場動向を踏まえた上で、自社に合ったビジネスフォンの導入を!
ビジネスフォンのメーカーやPBXの種類など、シェア、市場動向を知っておくことも重要ですが、導入するビジネスフォンを選ぶ際には、そのビジネスフォンが自社に合っているかどうか、導入する事でどんな業務が効率化できるかなどの方が重要です。
ぜひ専門の知識と経験豊かな、オフィス電話本舗に一度ご相談ください。