会社移転や事務所移転に伴うオフィスの引っ越しは、大変なものです。
什器備品の用意、内装レイアウト、通信設備、引越しのスケジュール調整など、数ヶ月前から検討する必要があります。
中でも重要なのが、企業のライフラインとも言えるビジネスフォンの移設です。
電話は移転先にそのまま持っていけば使えると考えている方は非常に多いのですが、それは間違いです。
引越先のレイアウトに合わせて、電話線を張り直したり、新しく電話回線を収容したり、それに伴う大掛かりな工事が必要になったりと、新規でビジネスフォンを導入するのと同じくらい細かい打合せが必要です。
この記事では、オフィスや工場、店舗などでの電話移設工事に関して、事前に確認すべき項目や注意点についてわかりやすく解説します。
ビジネスフォン移設の前に必ず確認したい5つの項目とは
電話の移設は専門業者にお任せする工事ですが、利用者の方でも確認すべきことがいくつかあります。
まずは、移設工事を申し込む前に確認しておくべき項目についてご紹介します。
1.ビジネスフォンの契約状況を確認
移設前に、現在のビジネスフォンの契約状況を確認する必要があります。
使用しているビジネスフォンの機種や台数、メーカー、主装置(PBX)の型番、契約条件(購入品か、リース品やレンタル品か)について確認しておきましょう。
ビジネスフォンの移設を依頼する工事業者に現在の状況を正確に伝えることで、工事の打ち合わせがスムーズになります。
2.電話番号変更の有無
意外に思うかもしれませんが、同じ市町村や区内の引っ越しであっても、電話番号が変わってしまう場合があります。
引っ越し先の住所が決まったら、事前にNTTに連絡して、会社の電話番号が変わるかどうか確認しましょう。
電話番号が変わる場合、電話番号変更の対外的なアナウンスや、移転先でビジネスフォンの設定変更など、手続きが必要になります。
3.移転先で必要なビジネスフォンの台数や電話運用の見直し
移転先の人数の増減を考慮して、ビジネスフォンの台数を見直しましょう。
削減の場合は問題ないことが多いですが、オフィス拡大に伴い電話回線や電話機を増やしたいという場合は、既存のビジネスフォンで対応可能かどうか確認が必要です。
対応できない場合は、新しいビジネスフォンへ切り替えるなどの検討が必要です。
4.新オフィスのレイアウト確認
ビジネスフォンは設置された主装置(PBX)と電話機をつないで利用するため、従業員全員に1台固定電話があると、主装置(PBX)と電話をつなぐ配線が乱雑になりがちです。
乱雑な配線はオフィスの景観を損なうだけでなく、転倒のリスクや、足を引っかけて電話機を落下・故障させる危険もあります。
新オフィスで気持ちよく安全に仕事をするために、レイアウトを作成して配線を出来るだけ目立たせず、美しくカバーする工夫が必要です。
たとえば床の少し上にカモフラージュ用の床を設置して、その間に配線を通すことができるOAフロアなどもありますので、業者へ確認してみましょう。
5.移設工事業者の選定と日程調整
既存のビジネスフォンを現在のオフィスから撤去し、新しいオフィスに設置を行う工事業者を選定します。
オフィスの引っ越しに合わせて、工事の日程を組む必要がありますが、ビジネスフォンの移設工事は、以下2種類の工事を手配する必要があります。
・電話回線工事(電話通信業者に電話回線の切り替えを依頼)
・ビジネスフォン移設工事(新オフィスにビジネスフォンの移設や配線作業を依頼)
目安として、電話回線工事は移転の約1ヶ月半前に移転の申請と工事手配を、ビジネスフォン移設工事は電話回線工事を手配した約半月後に設置・設定工事を行います。
電話回線とビジネスフォン移設工事を同じ日に指定しておくと、一度の工事で電話がつながらない時間も最小限で済みます。
ビジネスフォン移設の際の注意点とは
◆移転に伴い電話番号変更の必要がないか、事前に確認しておきましょう。電話番号が変わる場合は、得意先などへの周知や移転先でビジネスフォンの設定変更など、各種手続きが必要になります。
◆リース契約のビジネスフォンも購入したものと同様に移設が可能ですが、解約に関しては規定が設けられています。
電話機の見直しやバージョンアップを行いたい場合は希望が通らないこともあるため、販売店に契約内容の確認が必要です。
◆レイアウトは見た目だけでなく、業務効率や社員のやる気にも影響します。
スタッフの動線や、棚・備品を置いたりするためのスペースを邪魔せず、ケーブルがすっきりしていて見た目にも美しいことを意識して作成しましょう。
◆移設工事のスケジュール調整をきちんと把握しないと、引越し先ですぐに電話が使えない!という事態もあり得ます。
ビジネスフォンの移設完了までに約2週間~1ヵ月程度の時間がかかります。
契約している電話回線の移設にどれくらい時間がかかるか、事前に確認しておくと安心です。
まとめ
ビジネスフォン移設の際の確認事項や注意点について解説しました。
ビジネスフォンの移転は何かと大変ですが、チェックポインや注意事項をおさえることで、新オフィスでもスムーズに電話業務を開始することができます。
オフィス移転はビジネスフォンを見直しする機会であると同時に、リーズナブルな価格で導入するチャンスにもなります。
「将来的に増設や拡張を考えている」「移転にあたり、入れ替えた方がお得なのか」など、ビジネスフォンについて疑問や不安をお持ちの方は、ぜひ一度オフィス電話本舗までご相談ください。
専門知識を持った担当者が、最適なご提案だけでなく、ビジネスフォンの移設や入れ替えを一貫してサポートさせていただきます。