企業や組織内では、他のパソコンとファイルのやりとりをできるように、Windowsのファイル共有機能を使っている場合が多いでしょう。
ファイル共有を使えば、他のパソコンにあるファイルを、まるで自分のパソコンの中であるかのように操作できるのでとても便利です。
その反面、別のパソコンがウイルスに感染すると、簡単に感染が拡大してしまいます。
例えば、他のユーザーがファイルサーバーに置いたファイルにウイルスが感染してしまうこともあり得ます。
その場合、そのファイルを自分のパソコンにコピーして実行してしまうと(ファイルを開いてしまうと)ウイルスに感染してしまいます。
ウイルスの中にはファイル共有を介して、勝手に自分自身をコピーするものも存在します。
アクセス可能なフォルダドライブすべてに自分自身をコピーするのです。
ファイル共有はユーザにとってはとても便利ですが、ウイルスにとっても便利です。
実際、ファイル共有を利用して、他のパソコンに感染を広げるウイルスは増加傾向にあります。
情報処理振興事業協会、セキュリティーセンター(IPA/ISEC)は2003年4月、ファイル共有を悪用するウイルスが増加していることを警告していました。
便利なファイル共有ですが、むやみやたらと有効にしないことが重要です。
具体的にはドライブを指定して、そのプロパティーから共有タブをクリックし、共有しないをチェックすれば無効にできます。
特定のユーザーにだけ共有を許可すれば充分な場合には、パスワードを設定することも有効です。CD-Rや、今はもうほとんど使われていませんがフロッピーディスク経由でウイルスに感染する可能性もあります。
「友人からもらったCD-Rにウイルスが含まれていた」という話はよく聞きます。
信頼できる企業が運営しているWebサイトやFTPサイトから入手するプログラムにウイルスが含まれている事はほとんどありません。
また市販されているCD-ROMに含まれていることもほとんどないと言って良いでしょう。
これだけウイルスが蔓延している時代ですので、ソフトウェアベンダーは出荷前に必ずと言っていいほどウイルスチェックをしています。
なぜなら、ウイルスが含まれているとユーザに被害を与えるだけでなく、企業の信用問題に関わるからです。
しかし過信は禁物です。例えば2003年4月Microsoftが出荷した『VisualStudio.net』韓国版に「Nimda(ニムダ)」が感染していることが明らかになりました。
Nimdaは、2001年9月に識別されたワームの一種で、ファイルに感染するコンピュータウイルスでもあります。 名称は管理者を意味する「admin」を逆から綴ったものであるといわれています。
このNimdaですが、コンパイルされたヘルプファイルに感染していました。Microsoftによると、ヘルプファイルを作成したのは、別の会社でその会社が感染させたようです。
Microsoftのウイルスチェックが不完全だったためにウイルスに感染しされしたまま出荷されたそうです。このように市販のソフトウェアにさえ感染している恐れがあるので、確率は低いと思いますが油断は禁物なのですね。
以前のブログでも言いましたが、ウイルスは本当にどこからでもやってくるのです。