市外局番で始まる「03」や「06」、「0120」のフリーダイヤルのほかに、「050」で始まる番号を見かけることも増えてきましたが、一般的な市外局番から始まる電話番号と何が違うの?と疑問をお持ちの方も多いのではないでしょうか。
怪しい電話番号なのでは?とネガティブなイメージを持たれがちですが、「050」番号はIP電話の一種となり、導入するメリットも多いため、最近利用者数は伸びています。
この記事では、「050」番号の基礎知識やそのメリット、導入方法についてご紹介します。
通信費用のコスト削減を目指している方は、ぜひ参考にしていただければ幸いです。
050から始まる電話番号とは?基礎知識と仕組み
「050」番号とは、インターネット回線を利用したIP電話の一種で、以下11ケタの電話番号で構成されています。
「050(3桁)」 – 「通信事業者の認識番号(4桁)」 – 「利用者番号(4桁)」
一般的な電話番号と違って市外局番がなく、認識できるのは契約先の通信事業者の番号のみのため、電話番号からは発信場所を特定できません。
固定電話だけでなくスマートフォンなど移動前提の端末でも利用可能で、通信事業者が変わらなければ、オフィス移転時にも番号の引継ぎができます。
なお、「050」番号をスマートフォンで使用する場合は、専用アプリのダウンロードが必要になります。
050番号はイメージが悪いと言われる理由
「050」番号に悪いイメージを持っている方も、いらっしゃるかも知れません。
知らない050番号から電話がかかってきた場合、出ないようにするという方も少なくないでしょう。
「050」番号は固定電話に比べて通話料金が安く、発信場所が特定できず、電話番号の取得も容易なことから、セールスに使われることも多い電話番号です。
悪質な迷惑電話に利用するケースもあるため、「050」番号を見ると、「どうせ営業電話だろう」とネガティブなイメージが付いているのではないでしょうか。
セールスに利用されているのは事実ですが、一方で「050」番号は、実際は多くの企業に利用されています。
というのも、全国対応している企業の場合はさまざまな地域の顧客に電話をかける必要があり、地域と違うの市外局番は警戒されがちです。
「050」番号であればこのようなリスクを回避でき、ほかにもさまざまなメリットがあるため、多くの企業で利用されているのです。
050電話番号を導入するメリット
-導入費用やランニングコストが安い
まず、大きなメリットとして、導入費用やランニングコストが安いことが挙げられます。
通常の固定電話では、電話機や主装置(PBX)の購入費用や工事費など、初期費用がかかります。
その点「050」番号は工事不要で利用できますし、パソコンやスマートフォンなどの端末から利用できるサービスを契約すれば、新たな機器購入費用も抑えられます。
月額料金や通話料を比較しても、インターネット回線を利用することから、固定電話に比べて通話料金が安く設定されています。
初期費用やランニングコストを削減できるのは、企業にとって大きなメリットと言えるでしょう。
-工事不要で番号取得がすぐにできる
インターネット回線を利用する「050」番号は、従来の固定電話のような開通工事も不要です。
番号の取得もスムーズで、アプリを利用する場合は最短即日で発行してもらえるサービスもあります。
とにかくすぐに電話番号を取得したい!という場合にも、「050」番号は重宝します。
-オフィスを移転しても同じ電話番号が使える
「050」番号は、オフィスを移転しても電話番号を引き継ぐことができます。固定電話と違って、「03」などの市外局番を使用しないためです。
ただし、通信事業者を変更する場合は、 050の後の「通信事業者の認識番号(4桁)」 が変わってしまうので、注意が必要です。
-スマートフォンの利用でフレキシブルな勤務対応が可能
パソコンやスマートフォンなどでも利用できる「050」番号は、外出先や自宅でのテレワークなど、場所を選びません。
従来の固定電話のようにオフィスにいる必要がないため、場所に縛られずフレキシブルな働き方が可能になります。
050電話番号を導入するデメリット
-社会的信用度が低い
「050」番号の社会信用度が低いことは、やはり企業にとってデメリットの一つでしょう。
市外局番ありの電話番号に比べると、「050」番号は営業電話や迷惑電話と疑われるケースも少なくありません。
-通話品質はインターネット環境に依存する
IP電話はインターネット回線を使用するため、通話品質はインターネット環境に依存します。
同じIP電話でも、ひかり電話は音声レベルが高いサービス(総務省が定める3段階ABCのうちクラスA)になりますが、050はIP電話の中でも音声レベルは低く(総務省が定める3段階ABCのうちクラスC)、サービスによって異なりますが、音質が悪い場合もあります。
※ひかり電話についてもっと知りたい方はこちらもご参照ください。
-緊急通報などの発信ができない
「050」番号は発信者の位置情報が特定できないため、110番や119番などの緊急通報用電話番号には発信できません。
フリーダイヤルである0120番号への発信も、基本的にはできません。
緊急通報やフリーダイヤルへの発信を行う場合は、別の通信手段を使用する必要があります。
まとめ
「050」番号の基本知識やメリット、デメリットについて解説しました。
社会信用度がまだ低く、営業電話などと勘違いされるケースもありますが、そのメリットの多さから多くの企業で導入されています。
「050」番号を導入する際は、初期費用に加えて月額料金やオプション料金などのランニングコスト、内線通話など無料通話の範囲についても確認しておきましょう。
また、故障やトラブルの際にすぐに対応してもらえるかなど、販売店のサポート体制がしっかりしているかどうかも、重要なポイントになります。
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